万博3回目の今回は「オーストラリア館」が当たっていましたが、入場してからの先着予約で18時過ぎの「日本館」が取れました。
前知識ゼロで日本館に足を踏み入れたとき、正直ちょっと戸惑いました。
展示のキーワードは「循環」や「ゴミ」。
世界に対して、日本館はどんな展示なんだろう!と楽しみにしていたのですが、「えっ、日本館って“ゴミ”の話なの?」と、最初はピンとこないまま館内を歩き始めました。
日本館の館内は、「Farm」「Factory」「Plant」の3つのエリアで構成されていました。
まずは、足元に巨大なタンクがあるゾーンを進みます。
この発酵タンクでは、微生物たちがゴミを分解し、エネルギーへと変えています。
タンクを抜けると、藻類と微生物によって浄化された水がたたえられた水盤へ。
近くで「フランス館みたい~」と言っている声が聞こえてきました。
確かに細部はまったく違うのですが、建物の中から急に円形の水場に開けるあの感覚、
空間がふっと広がる体験は、どこか似ている気がします。
中庭の奥には、南極で発見された「火星の石」が展示されていました。
壁面にボタンのようなものがあり、皆が順番に触っています。
ボタンには黒いチップのようなものが埋め込まれており、説明がないのでその場では分からなかったのだけど、どうやら火星の石の欠片だったらしいです。
次に訪れたのは、藻類の可能性を紹介する展示室。
32種類の藻類がキティちゃんの姿で紹介されていて、
昆布だ。
藻のカーテンです。
垂れさがったホースの中を藻が動いていくのが見えます。
その他にも、藻からオイルを作る技術や、微生物によるプラスチック分解のプロセスなども紹介されていますた。。
Factoryエリアでは、藻類を混ぜたバイオプラスチックで作られた椅子を作る様子を、再現?していました。
この椅子を作っているのですが、実は、館内は行ってすぐに、いい椅子だなと先に目についていたんです。
座面はざらっとゴザかラタンの雰囲気です。
不要になったら細かく粉砕して再利用することが出来るそうです。
日本の伝統的な木造建築の手法を応用して留め具や接着剤を使わず組み立てられているそう。
最後は、日本の技術力を紹介するコーナー。
硬さではなく“やわらかさ”で持続可能性を追求するという展示でした。
「やわらかくつくる」
「やわらかくうけとめる」
「やわらかくまとう」
「やわらかくあそぶ」
変形おもちゃの紹介、バンブルビーだ!
「やわらかくつなぐ」
イトカワやリュウグウが持ち帰った粒子は、以前ニュースでも話題になっていたので、「これかぁ」と思わず前のめりに。
「やわらかくつなぐ」
ドラえもんの漫画の大きなパネルで式年遷宮の意義の説明がありました。
このゾーンはドラえもんが動画やパネルで説明しています。
この他にも、
「やわらかくささえる」免振技術の紹介や、
「やわらかくつつむ」風呂敷の展示などもありました。
最初は「“ゴミ”の話?」と思いながら、館内を巡り始めましたが、
キティちゃん×藻の姿でじわじわ愛着がわき、最後のゾーンでは、展示全体の意図がすっと伝わってきて、「なるほど、こういう切り口で「循環」や「ゴミ」を語るのか」と納得。
「日本館」には、なんとなく「飯田パビリオン」のような視覚的に分かりやすい日本ぽさを期待していましたが、じわじわと「日本」が感じられてきて良かったです。
屋外には、バイオガスプラントがあり、ここで微生物が生ごみや草木などを分解し、エネルギーに変えているそうです。
番組では、彼が手がけた日本館の裏側やコンセプトについて語っていて、
日本館のテーマ「いのちと、いのちの、あいだに」に込められた思想や、
展示の細部に宿る“日本らしさ”についても触れていて、
ずっと気になっていた、彼が展示内容を“ゴミにしよう!”って決めたの?のついてもその日の内に答えが出ました。(笑)
「ゴミという“終わり”から始めることで、逆に“始まり”を感じてもらえる構成にした。」
とのことです。
なるほど・・・。
32種類ランダムです。
なかなか、個性的ですよね。
万博スタッフの皆さんがつけているストラップに、ずっと気になっていた“謎のキティちゃん”のピンバッチ。
この日、その意味が分かりました。
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