| ラモン・カザス《マドレーヌ》 |
今回の“カフェに集う芸術家”展の看板にもなっている、ひと目で引き寄せられる一枚ですよね。
やはり、赤い服の強さと、この物憂げな表情が印象的です。
カフェで1人お酒を飲み、タバコをふかす女性。
この要素は、当時は女性の「自立」であると同時に「社会的な孤立・不安」を象徴していたという点が深いところです。
カフェを舞台にした印象的な女性像といえば、
アンニュイな雰囲気ドガの《カフェにて(アプサントを飲む人)》や、
| 大塚国際美術館の 上《カフェにて(アプサントを飲む人)》 下《フォリー=ベルジェールのバー》 |
この絵を描いたラモン・カザスは、パリの〈シャ・ノワール〉(黒猫)に強く心を揺さぶられ、故郷バルセロナに〈クアトラ・ガッツ〉(4匹の猫)というカフェを開きます。
前の記事で紹介した黒猫のポスターの〈シャ・ノワール〉は、19世紀末モンマルトルの伝説的キャバレーです。
パリの「夜の世界」を象徴し、芸術家たちの熱が渦巻く発信地でした。
ただのたまり場ではなく、メディアを持つことで、カフェの熱気や最先端の芸術を遠く離れた国まで届ける仕組みを作っていたのですね。
こうして、パリの夜に生まれた新しい芸術は、またたく間にヨーロッパ中へと広がっていきました。
この“カフェが文化を発信する”という仕組みに衝撃を受けたのが、ラモン・カザスでした。
彼は〈シャ・ノワール〉で見た世界を自分の街にも根づかせたいと考え、
バルセロナに〈クアトラ・ガッツ〉(4匹の猫)を立ち上げます。
印象派が生み出した新しい視点が、ロートレックやカザスへと広がり、やがてピカソという天才の覚醒にまで結びついていく・・・そんな大きな物語の展示
・・・であったことには帰宅して図録を読んでから気が付きました。
現地では、へえ~すご~い、ピカソでてきた~。
ぐらいの感想でした。
| パブロ・ピカソ 《座る若い男》 |
| パブロ・ピカソ 《貧しき食事》 |
| パブロ・ピカソ 《カンカン》 |
| アメデオ・モディリアーニ 《青いブラウスの婦人像》 |
| モーリス・ユトリロ 《ムーラン・ド・ラ・ガレット》 |
| モーリス・ユトリロ 《モンモランシーの通り》 |
| モーリス・ユトリロ 《雪のラパン・アジル》 |
あと、やっぱり額縁も。
1回してみるつもりが止めれず、こんな感じです。
さて、今回の出張も盛りだくさんの観光が出来ました。
東京駅はすぐそこなので、ゆっくり帰り支度ができます。
先日来たばかりなのでグランスタも把握できたつもりだったのに、やっぱり途中で訳が分からなくなってしまいました。
次は12月にまた来る予定(未定)です。