巷では厳しい評価もされている中之島の「フェルメール展」に行ってきました。
相当な混雑ぶりであることは事前情報で分かっていましたが、
これはもうね“「真珠の耳飾りの少女」詣で”でした。
はい、御本尊拝観でございます。
長い参道をひたすら押し流されるように進んで、
拝めたのは一瞬でございました。
ご本尊前は、このような参道でございます。
◆今回の展示で私が感じた問題点
もう、並ぶこと自体は分かっていました。美術展なので、それは問題ではありません。
ただ、実際に体験してみて 大きな問題点が3つありました。
① 導線の悪さ(一方通行)
今回の「フェルメール展」は、小さな絵画である「真珠の耳飾りの少女」一点主義の企画です。
そのため混雑は覚悟していましたが、フェルメールエリアは 完全な一方通行で、
スクリーンエリア→「ディアナとニンフたち」→少女の部屋と、3か所で並ぶ構成でした。
私が行った平日午後で、それぞれ 40分・20分・1時間ほど並んだでしょうか。
特に「真珠の耳飾りの少女」の部屋は、人の熱気で かなり暑い。
↑この暑い部屋で、一方通行の流れに押されながら 1時間ジリジリ進むことになります。
今回の展示が非難されている最大の要因は、この 一方通行の導線にあると感じました。
身動きできる余地は必要だったと思います。
② 展示数の少なさ
展示作品は全部で 12点でした。
それとは別に、フェルメールの36点の作品の原寸大パネル展示もありましたが、このパネル展示を 並び列の鑑賞行程に組み込む構成にできなかったのかと不思議でした。
展示数が少ないことを補う構成が足りなかったことで、
並んだ時間の印象ばかりが残ってしまい、
「フェルメール展」を楽しみきれない要因だったと思います。
③ 周知が足りない
事前案内では「大変混雑が予想されます」とありましたが、
実際の混雑はその表現をはるかに超えていました。
事前案内では「大変混雑が予想されます」とありましたが、
実際の混雑はその表現をはるかに超えていました。
5時間並んだとか…。
トイレ離脱では並び直しと案内されている情報も。
NSには、遠方から来た人がトイレを我慢できず、並び直して飛行機の時間に間に合わず、
何時間も並んだ末に少女は“遠くからチラッと見えただけ”になったと書いている人もいました。
なんてこった。
また、少女の部屋は暑さで息苦しく・・。
これはもう、子どもや体力に自信がない人は来るべきではないレベルで、
「すごい混んでるんやろ〜」という軽い想定を振り切った状況でした。
とは言え、私たちが訪れた9月のはじめは、
それでも開催直後よりは混乱が少し落ち着いたころだったようです。
参道は折り返しになっており、最前列以外でもずっと鑑賞できますし、写真撮影もできます。
ちなみに最前列での撮影は正面で一枚のみとのことでしたが、
この折り返し部分では斜めから撮影できたのがうれしかったです。
額縁込みで好きですので。
待ち列のあいだに満足できる画像が撮れたので、
最前列ではしっかり鑑賞に集中することが出来ました。
本物はやっぱり目が力強く輝いていて、
「うん、これは見にこれてよかったな」と思いました。
真珠の色合いが、複製で見慣れていたものとは少し違うように感じました。
顔料の展示です。
フェルメールは子どもが多く、生活は楽ではなかったそうです。
晩年は第三次英蘭戦争でデルフトの景気が落ち込み、家計も一気に苦しくなったとか。
それでも、作品にはラピスラズリのような高価な顔料が使われています。
裕福だったわけではなく、画材はパトロンが負担していたようです。
長く 「青いターバンの少女」 と呼ばれてきたこの絵の青は、
まさに「この一枚のための贅沢な色」なのですが、
そういう事情を知ったあとで見ると、妙に余裕のある光を放っているように感じます。
「ディアナとニンフたち」
フェルメールは若い頃、宗教画や神話画を描いていましたが、ほどなく室内の風俗画へ移りました。
当時の市場では大きな歴史画より、日常の一場面のほうが確実に売れたからです。
描きたいものではなかったのかもしれませんが、その“経済的な選択”のおかげで、
いま私たちが知っている“フェルメールらしさ”が後世に伝わっているのは、
「こんなことになってるよ」と、少し彼と話してみたくなりますね。
開催直後は、これだけ並んで、さらにグッズショップでも2時間も並ぶような大混雑だったそうなのですが、
グッズがほとんど枯れた9月のはじめ頃は、ショップは落ち着いていました。
こちらが購入品です。
絵はがきは厳選して「デルフトの小路」と、フリーレンコラボものを。
「デルフトの小路」は大塚国際美術館で見た時に『私の“気になり絵画”ベスト10』に入選した😏お気に入りです。
フリーレンコラボはがきはラスト2枚だったので、あわてて掴みました。
そして…展示作品が少ないので、購入しようか迷った図録と・・・、
同じく迷った、真珠の耳飾りのミッフィーちゃんです。
結局どちらも買ってきました。
ミッフィーちゃんは売り場には見当たらず、やはり品切れか…と思っていたのですが、
レジで声をかけると出てくる方式になっていて、なんかちょっと高かった気がするのですが、
勢いで声を掛けてしまいました。
見れば見るほどかわいいので、これは購入して良かった。
最近はミッフィーちゃんは受注販売になったようですね。
そういえば、今回の「フェルメール展」ではレンブラントの作品もあると言うことで楽しみにしていたのですが、
フェルメールエリアで2時間並んでいるうちに、頭に血が回らなくなったのか、
出てきた頃には「あれ、レンブラントあった?」と記憶が消し飛んでいました。
レンブラントの《笑う男》、ヤン・ステーンの《甥が歌えば若者が笛吹く》、
パウルス・ポッテルの《水に映る牛》、
マリア・フォン・オーステルウェイクの《装飾的な壺の花》など、
後でゆっくり見返したい作品がいくつもあったので、
図録はやはり必須でした。
買っておいて良かったです。
ところで・・・中之島の美術館ということで、てっきり以前クリムトを見た「国立国際美術館」だと思っていたのですが、
え?、新しい美術館ができていたのですね。まずそこにびっくりしました。
緑も多くて、周囲のロケーションもよく、歩いているだけで気持ち良いです。
これからどんな展示企画があるのか、楽しみが増えました。
《真珠の耳飾りの少女》は、今回がもう貸し出しの最後になるかもしれないと言われています。
マウリッツハイスが改修で一時的に閉まる、その短い期間に合わせて日本へ来てくれた一枚です。
こんな機会をいただけたことに、そして大阪で見せてもらえたことに、ただ感謝しました。
こんな機会をいただけたことに、そして大阪で見せてもらえたことに、ただ感謝しました。