2025年7月27日

“並ばない万博”ってそういうことだったの? 万博⑩

大阪・関西万博の夏の通期パスの期間がはじまりました!!
期間初日から遊んできましたので、(1週間遅れですが)さっそく、レポ開始!
のその前に・・・

先日、私たちが訪れたあと、娘や友人などが万博会場に行った際に、
一部のパビリオンでは、熱中症対策や運営側の都合によって待ち列が一時的に停止され、タイミングによっては並ぶことができなくなっていると聞きました。

そんな状況になれば、整然とした列ではなく、自然発生的な人の集まりができてしまい、現場は混乱するのでは?と前から思っていたのですが、まさにその懸念どおりの事態が起きました。

運営側の意図は分からないでもないものの、十分な案内がないまま人の流れを止めたり、誘導を曖昧にしてしまうと、現場は想像以上に混沌とした状況になってしまいます。

今から行く人の参考になればと思うし、 万博に限らず、同じような混乱がまた起こらないように、少しでも改善のきっかけになればと思って、まずは今回のことを記録しておくことにします。



🔥満足度で人気急上昇した某パビリオン

某パビリオンは、開催前の段階ではあまり話題になっていなかったものの、コンテンツの充実度で実際に行った人たちから口コミが広まり、一気に人気が急上昇。

気づけば「あそこには行きたいね」と噂されるほど注目される存在になっていました。


🛋️受付停止中に生まれた“曖昧な待機列”

その時は待ち列の受付は一時的に停止していましたが、列に並んでいる人の数は徐々に少なくなっていて、まもなく再開されそうな雰囲気が漂っていました。
周囲の人たちは通路を挟んだ向かいのベンチ付近で、受付開始を待っているような状態でした。

自然発生ですので、先に待っている人の前に前に人が立ち止まります。


🚶‍♀️再開と同時に殺到、整理不能な列

受付が再開された途端、周りにいた人たちは一斉に入口に向かって動き出しました。

みんな「今だ!」って感じで、完全に殺到状態です。

そのあとになって案内係や警備員が「2列で並んでください」って声をかけたのですが、

いやいや、遅すぎます!! 

すでに入口付近には5列分くらい人が詰めかけてて、列っていうより“かたまり”になっていました。

イメージ図 黄色ラインが点字ブロック


📏通路確保のはずが…予想外の指示と混乱

それでも、多くの人が通路をふさがないようにと気を配り、自然と待ち列のロープ際に沿ってそれなりに整列して並んでいたのですが、警備員から突然「通路側に広がってください」と声がかかりました。

周囲は「え、今さらさがるの?」という戸惑いムード。

入り口付近はすでに人でぎっしり、誰も身動きが取れるような状況ではありませんでした。

そんな中で、「通路側にさがって下さい」という指示が出されたのですが、それも通路側からではなく、反対のロープ際にいるスタッフから発されたものでした。

本来なら、広がる先=通路側にいる案内係が誘導するべき状況なのに、動く余地のない密集エリアから「そっちに広がれ」と言われても現実的に無理がありました。


⚠️急な後退指示による転倒の危険

そのあと、「後ろに下がって!!」と強い口調で言われ、周囲の人たちが無理にでも動こうとしたことで多くの人がバランスを崩し、転びそうになる寸前でした。

そこで「押さないで!!」「押す必要がないです!」とも言われましたが、そもそも後退の指示がなければ誰も押しあってはいません。

密集はしましたがそれなりに気を配りながら列をなしています。 

押しているのではなくコケかけているのです!


🙌冷静な声で回避された事故

最終的には「そんなことしたら危ない!!」と声を上げてくれた人のおかげで大事にはいたらずに済みましたが、あの場での案内体制はひどすぎました。

「動けない」ことを「動かない」ととらえたのか言い方もどんどん高圧的になる始末。

状況も把握せずに無理な指示を出し、混乱を助長するだけです。


😤さらに高圧的になる指示

今度は「点字ブロックの上には立たないで!!」との注意が飛びました。

その言い方は、周囲に冷静に伝えようという雰囲気ではなく、「なんでそんなことも出来ないんですか?」とでも言いたげなやや高圧的なトーン。

ただ、現場にいた人たちの多くは、そもそも点字ブロックがどこにあるのかを認識していません。

足元を見る余裕なんてなく、後になって判明したのは、整列のために立っていたロープ際こそが点字ブロックだったということ。

つまり、「並ぶための導線」が結果として点字ブロックの上でした。

事前に何の案内もなく、状況が整わないまま注意だけが強めに飛ぶのは、あまりにも不親切で混乱を助長する対応だったと感じました。

さらにその後、警備員からは 「こんなんでは(受付を)開けられませんよ」 「解散になりますよ」 といった高圧的な言葉が繰り返され、場の空気はますます緊張。

誰もが動けない状況なのに、それが理解されないまま感情的な指示ばかりが続く様子に、呆れるほかありませんでした。

解散したとして、このような体制では、同じことが繰り返されるばかりです。 

正直、現場を預かっているとは思えないレベルです。


📝案内ひとつで防げた混乱

そもそも整理券を発行するなどの対策は取れないものかとの思いはありますが、
今回の混乱の多くは、事前の案内不足によるものだったように思います。

・入口付近には待機しないようにとの注意
 (ただし今回のパビリオンはお向かいにベンチがあり、自然と人は溜まります。
 また周辺のパビリオンも受付停止のため、再開をチェックしにくる人通りが多く実質無理)

・入り口には2列で並んで欲しいこと

・点字ブロック付近には立たないでほしいという注意

こうした基本的な情報を、前もって目につく場所に掲示したり、警備員が繰り返し呼びかけるだけでも、動線や人の流れはずいぶんとスムーズになっていたはずです。

あの場にいた誰もが、ちゃんと並びたいし、ルールを守りたい気持ちは持っていたと思います。


💬パビリオンの印象は、たったひとつの態度で変わる

結局はそのまま受付が開き、それまでの混乱が何だったのか分からないまま進んでいきました。
どうやら待ち列は厳密に一列に揃えたかったようで、一列に並ばせたいところに人が一気に殺到してしまったため、警備側がパニック状態になったのかもしれません。 
他のパビリオンではゆるく2~3列程度で特に問題なく対応できていたのに、ここに限ってなぜそんなにこだわっていたのか…過去に何かトラブルでもあったのでしょうか??その真意はわかりませんが・・・。

周囲からはこんな声が聞こえていました。

「(自然発生の待ち列が起きる)この制度が、根本的に無理がある」 

「開始1週間とかならともかく、もう何ケ月たってるちゅうねん!!(なのにこのザマはどういうことだ?)」

「暑い中でこのグダグダはかんべんしてくれ…」


さらにその後も、スタッフの誘導はどこか要領を得ず、何となく落ち着かない雰囲気のまま進みましたが、パビリオンの入り口で「映像が始まるので早く入ってください!!」と言われたときは、表情は硬く語気も強めで、まるで“早くしろ”と言っているような態度でした。

皆が普通に人の流れに沿って進んでいますし、ここまで1列での誘導だったのですから
それはそれなりに時間もかかりますよ。

高圧的とまではいかないものの、余裕がなくどこか投げやりな言い方で、
暑い中、何度も同じ説明をしていてお疲れなのかもしれないけれど、あの態度ひとつで、「もう来ないかもな…」と正直思いました。

パビリオンの中の外国人スタッフの方々は、おもてなしの心が感じられてとても気持ちのよい対応でした。

それだけに、警備スタッフなど一部の日本人スタッフの対応から受けた印象が、全体の体験に影を落としてしまったのは残念です。



“並ばない”の理想と“並べない”現実のすれ違い

「並ばない万博」と言われていたけど、並ばせなければ並ばない…そりゃそうですよね。
 
でもそういう事じゃなかったはず!?

抽選に外れたら入口にも近づけないなら、それって“選ばれし者だけのプレミアム万博”では?

もちろん、当日抽選システムの導入や、現場で改善を重ねてくれているパビリオンもたくさんありますし、混雑状況をリアルタイムにチェックできるサイトなどを利用して、人気が集中するパビリオン以外でも十分楽しめます。

ただし 主要体験が楽しめるかどうかは抽選次第…それが今の万博の現実なら、並ぶという選択肢すら与えられない状況には、せめてもう少し納得感のある案内や仕組みが整っていてほしいと思います。

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