第77回正倉院展に行ってきました。
今年は13年振りに瑠璃坏(るりのつき)が展示されましたね。
実は、ずっと「瑠璃坏」の展示を待ちわびていたのです。
この宝物の美しさに心を奪われたのが、正倉院展に惹かれるようになった最初のきっかけでした。
第64回正倉院展で「瑠璃坏」が展示された際、ポスターに映るその青に目を奪われました。
1300年前の宝物だなんて、にわかには信じられませんでした。
ところがそのときは、正倉院展なんて、なんとなく敷居が高く感じてしまっていて、足を運ぶことが出来ませんでした。
奈良に住んでいたこともあったのにね・・・おかしなものです。
その後、友人に誘ってもらって通い始めて、もう数年。「瑠璃坏」にようやく対面できました。
今回は、信長のエピソードでも知られる「蘭奢待(らんじゃたい)」も展示されていて、
少しのんびりしていたら、初日にはもう休日の予約枠はほぼすべて埋まってしまっていました。
そりゃ、大人気ですよね。
今まで、興味なかった人でも気になるようなラインナップですよね・・・💦
仕方なく、やや繁忙期の中、半休をとって行ってきました。
少しだけ背徳感がありましたが、奈良に着く頃にはそれも忘れて、優雅な鑑賞時間を楽しみました。
油断の理由のひとつは、展示物の「黄熟香」の名称表示。
「蘭奢待」のような香木が出るのね~と思っていたら、まさかの「蘭奢待」の正式名称が「黄熟香(おうじゅくこう)」だったなんて!!
時代物のエピソードで「蘭奢待」のシーンなどを見かけると、あんなものがそんなに欲しかったかね・・・。
と思ってしまいますが、
「ラブダナムに似た成分を含み、さらにハチミツやシナモンのような甘い香りと、シトラスやバニラのような甘い香り、そしてスパイシーさも感じられる、複雑で深みのある香り」
などと表現されてしまうと・・・
そ、それは欲しいかも、ですね。
香木ったって、所詮、伽羅(きゃら)的な木の香りなんだろうと思っていました・・・。
「 平螺鈿背円鏡(へいらでんはいのえんきょう)」
この鏡は見たことがあった気がするのですが、実はこれも、見に行きたいと思って指をくわえてポスターを眺めていた鏡だったようです。
「鳥毛篆書屛風(とりげてんしょびょうぶ)」
この日は特に中国人観光客が多く、なんなら前後左挟まれるのほどの賑わいでした。
「鳥毛篆書屏風」を見ていたときには、中国語でその読みを発音してくれていて、その響きが印象に残りました。
篆書なので、中国人とは言え、現代では読める人は限られていますよね。
「この字は臣(チェン)って字だね 下に書いてるね」 って言っているような雰囲気でした(笑)
興味津々に宝物を見臣めるその姿には、言葉を越えて伝わるものがありました。
今回購入したグッズはこちら
正倉院展では図録は買わないことにしているのでちょっと気楽です。
何か相談中の鳥たち。マグネットです。
鳥が目立つように配置したデザインが絶妙です!!
定規はこう見えてアルミ製です。
この定規の文様は、こちらも目玉展示のひとつ、双六台のもの。
細かな文様の中に鳥がいるのです。ちょうど側面上部の真ん中ですね。
(虫もいました)
当時の双六はこんな遊びだったのではと想像したルールの説明もありましたが・・・
理解が難しかったです。
当初思った通り、「バックギャモン」的なルールなんだなと言うところまで分かりました。
「バックギャモン」も人と時を選ぶと、雅な遊びとなるのですねぇ。
ちなみに「バックギャモン」のルールもよく分かっていません。
そういえば、昨年の正倉院展には、ぜんまい紬に鹿の帯で出かけました。
「せんびる」で購入した「壺更紗」がちょうどぴったりかなと思ったのですが・・・。
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